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GOOD LIFE フェア2024

インタビュー出展者に聞きました

2023.08.18

GOOD FOOD&CRAFT

子どもの受験を食で後押し 脳科学者や栄養士、医師がタッグ

受験フードマイスター


「食事の取り方次第で学習効果はアップします」。脳科学者の西剛志さんはそう語る。

子どもの受験を家族全員でバックアップする家庭は少なくないだろう。勉強そのものを教える親もいれば、学びやすい環境づくりに力を入れる家もある。中でも子どもの力を最大限に引き出すために大切なのは、食事を中心としたサポートではないか――。西さんたちは、そんな提案をしている。

その一つとして取り上げるのが「低GI食」だ。GI(グリセミック・インデックス)とは、食後の血糖値の上がり方の指数のこと。GI値が高い食品を食べると、急激に上がった血糖値を下げようとして脳がエネルギー不足を起こし、眠気に誘われやすくなる。血糖値の上昇がゆるやかな低GIの食品を選び、よく噛んで食べるといったGI値を抑える食べ方を身につければ、脳のパフォーマンスを上げることにつながるという。

こうした受験と食事に関する専門家の知見を集めたプログラムが、2023年1月に誕生した。受験生の親向けのオンライン講座「受験フードマイスター養成講座プレミアム」。日本野菜ソムリエ協会と業務提携する「受験フードマイスター推進協議会」(杉山大輔理事長)がコーディネートした。


プログラムは、「脳科学者が作成したカリキュラムに加えて、栄養士、料理家、眼科医、精神科医、整形外科医という専門家の視点でエッセンスが加わっている。この連携が大きな強みです」と推進協議会の安藤千穂さんは話す。

カリキュラムとして掲げているテーマは多彩だ。脳科学者の西さんの講義では「集中力や記憶力を高める食事」「認知能力に欠かせない油」「記憶力が高くなる人がやっていること」などが並ぶ。

栄養士で料理家の田村つぼみさんからは、「五大栄養素」「脳のための3つの栄養グループ」といった栄養学の知識に加え、「脳によい食事【実践編:朝食】」「脳によい食事【応用編:よく嚙む具だくさんレシピ】」など具体的な料理が紹介される。眼科医は「目の疲れを取る」、精神科医は「毎日の生活リズムを整える」、整形外科医からは「正しい姿勢を身につける」ことのノウハウが伝えられ、受験に向けて多角的なアドバイスを盛り込んだ内容となっている。


子どもの受験は短期間では終わらず、何年も準備にかけるケースも少なくない。「受験当日に最高のパフォーマンスを発揮できるよう、親御さんのサポートも必要です。親御さんは忙しいので、その負担を減らしてあげることが一番だという視点で、専門家はレシピをつくっています。仮に同じメニューでも、食べる順番を変えることで、その後に眠くならず、集中力を持続させることにつながるんですよ」と安藤さん。

プログラムに参加した人からは「これから将来的にずっと影響する食習慣。受験本番も、その後も、家族が笑顔でいられる“安心ごはん”を整えていきたい」「子どもの成長、体のしくみなども理解できたので、本番前だけでなく、常に食事に気をつけていきたい」「受験生だけではなく、食生活は誰にとっても大切なことなので、すべての子育て世帯におすすめできる内容だと思います」といった感想が寄せられている。

杉山理事長は「子どもの受験を機に、こんなマイスターの資格があるなら取ってみようかという気持ちになってくだされば。車に乗るなら教習所で交通ルールなど全体の状況を学ぶように、食生活や子育て全体に広げて資格をいかしてほしい」と語る。