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GOOD LIFE フェア2024

インタビュー出展者に聞きました

2022.08.01

住まい

時短時代の「究極キッチン」 老舗家具メーカーと共同で開発

クリナップ/HIROMA

水がはねないように通常よりもシンクは深めに設計されている

キッチンの枠組みを超えたキッチン。いや、ダイニングテーブルの一部と言った方がいいのかもしれない。2021年10月にクリナップが本格販売を始めたコンパクトキッチン「HIROMA」は、多様化する生活者視点に立ったキッチン探しの旅の末に、クリナップがたどり着いた一つの答えなのだ。

幅1.35メートルのスタンダードタイプのキッチンテーブルは部屋のインテリアになじむ木目調。その上にワークトップとシンクが載ったシンプルな作りだ。シンク下にコンセント付きの配管キャビネットが見えるが、引き出しや収納の類いはない。

「時短レシピがはやり、電気調理鍋などの優れた自動調理器があれば、シンクとコンセントのみでキッチン機能としては十分という人が増えています」とリテール事業開発部の石田悦子さん。食洗機やキャスター付きのワゴン収納、IHコンロの有無は顧客の好みに合わせてカスタマイズできる。

ワゴン収納は用途に合わせて移動も自由自在だ

HIROMAの開発は新規事業として2015年に始まった。社内で構想を煮詰めていくなかで、質の高いものづくりにこだわる家具メーカーの飛驒産業(岐阜県高山市)にコラボを持ちかけた。HIROMAから、どこかぬくもりのようなものが感じられるのも協働あってこそなのだろう。

コンパクトなキッチンに飛驒産業製のダイニングテーブルを横づけすれば、一体感は一段と高まり、手狭な日本の住環境に合う。トッププレートでシンクを覆ってしまえば、仕事や趣味にキッチンテーブルの部分もそのまま活用できる。

マンションのリフォームでHIROMAを採用する事例も増えつつあるという

実は販売手法も独特なのだ。通常、キッチンは建築会社や代理店に販売するのが一般的だが、ユーザーが直接注文や相談ができるオンラインショップも立ち上がった。創業72年。国内初のシステムキッチンを世に送り出してきた老舗キッチンメーカーは、ライフスタイルの変化と歩調を合わせながら、なお進化を続ける。