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GOOD LIFE フェア2025

インタビュー出展者に聞きました

2023.08.17

住まい

快適で健やかな眠りを 人気EC企業が生んだ自社商品

フィットミーマットレス


ちゃんと眠ったはずなのに、疲れがとれない、安らげない。そんな経験がある人におすすめなのが、「フィットミーマットレス」だ。国内最大級の家具通販サイトを運営するカヴァースジャパンが、眠りの専門医とともに開発した。適度な沈み込みで寝返りが打ちやすく、あらゆる体重・体型に優しくフィット。最適な寝心地をかなえてくれる。

マットレスって正直よくわからない。そんな人が多いのではないだろうか。店舗で試しに寝てみても寝心地がいいのかどうかピンとこないし、自分が毎日使っているマットレスでさえ、合っているのか、あるいはほかにもっと良いものがあるのか、よくわからない。「マットレスほど“よくわからない”商品はほかにありません。だからこそ、なるべく多くの人にフィットして、あまり悩む必要がないようなものを開発する必要があると思いました」と、代表取締役の青木康裕さんは商品化の経緯を語る。

開発では、マットレスの素材選びからこだわった。質のよい睡眠につながる性能はもちろん、使い勝手がよく、環境にやさしいものを――。専門医と相談を重ねながら行き着いたのが、「ファインレボ」だ。一般的なマットレスの内部にはスプリングが入っているが、フィットミーマットレスは円筒形のファインレボが敷き詰められている。

ファインレボは、食品容器の素材にもなる樹脂と、化粧品にも使われるオイルでできていて、人体への害がないという。また、埋め立てや焼却をしても環境を損なう物質が出ず、家庭ごみとして処分できるのも特徴だ。マットレスで使っている素材は全てが日本製。開発も国内でされている。


寝心地はどうか。スプリングだと縦方向の荷重には対応できるが、横や斜めからの力がかかると体にうまくフィットしない。これに対し、ファインレボは縦、横、斜め、どの方向からの動きにも対応でき、寝返りの振動もスピーディーに吸収するため眠りが妨げられることはない。

開発では、消費者の声にも耳を傾けた。その一つが、「買った後も、簡単に自分でマットレスの硬さを変えられたら…」というニーズだ。ファインレボの下には表と裏で固さが異なるウレタンの層があり、ユーザー自身で簡単にひっくり返して「かため」「ふつう」を替えられるようになっている。

さらに背中にあたる部分とお尻部分でパーツが分かれていて、たとえば背中部分を「かため」、お尻部分を「ふつう」にするなど、4通りに寝心地をカスタマイズできる。ダブルサイズ以上のマットレスなら、左右でそれぞれ調整可能。ふたりで一緒に寝ても、それぞれの好みにあわせられる。

軽くて三つに折り畳めるコンパクトなタイプもあり、カバーを取り外して洗濯機で水洗いできるなど“欲しい機能”も備わっている。「商品選びが難しい商品だからこそ、お試し期間が必要」と120日間の返品無料期間や、10年保証の仕組みもつくった。


カヴァースジャパンが運営する家具のECサイトは1万5000アイテムを取りそろえ、国内最大級だ。月間700万回ものアクセスがある人気の理由は、豊富な画像で使い方やコーディネートが紹介されていて、実際の使用シーンをイメージしやすいところにある。たとえば、収納家具なら何をどのくらい入れられる容量があるか、作業デスクならどのくらいの大きさのモニターを何台置けるのか、こうした情報をわかりやすく届ける。

「商品の写真にただ価格や仕様を添えて通販するのではなく、お客様に商品の良さをしっかりと伝えたいんです」と、青木さん。これまではメーカーから仕入れた商品の販売に特化していたが、そこからさらに一歩踏み出したのが、ユニークな自社開発商品フィットミーマットレスだ。

青木さんは言う。「家具やインテリアの業界は価格競争が激しく、中小企業が巻き込まれれば立ち行かない。ただ、国内にはすごい技術を持った中小企業がたくさんある。それらの企業と手を携え、よりよい商品を生み出し、海外も含めた市場に広く展開していく。そうすることで、日本のものづくりの技術を後世に残していきたいと考えました」

コロナ禍で価値観や生活スタイルが変わる中、多くの人が痛感したのは、住まいは「人生を幸せに過ごすための重要な基盤」ということ。カヴァースジャパンは家具やインテリアを通じて、自己表現や人とのつながり、心身の癒やしを後押ししている。

人生のおよそ3分の1は寝て過ごす。心地よい眠りを考えることは、健やかで幸せな暮らしそのものを見つめ直すことなのかもしれない。